喪主の服装は?
喪服は、正喪服、準喪服、略喪服という3種類の格式に分かれます。
男性の喪服
男性の場合の正喪服は和装か、洋装であればモーニングコートになり、葬儀委員長と同じように、モーニングコートの着用が一般的です。
また、和装の場合は黒羽二重に染め抜き五つ紋付きの長着に仙台平の袴をはき、紋付きの羽織を着用するのが男性の正喪服です。
半襟と長襦袢は白または黒の羽二重、帯は角帯、 足袋も白か黒、草履は畳表付で鼻緒も黒を用います。
女性の喪服
女性が喪主を務める場合は、羽二重に染め抜きの五つ紋をつけた黒無地の袷の着物が一般的です。
半襟と長襦袢は白、黒の帯を着用し「不幸が重ならない」という意味から、一重の太鼓結びとします。帯締めも慶事とは逆に、房を上から下へ抜き取ります。帯止めは不要です。
足袋は白、草履は布製の黒で鼻緒も黒を用います。
バッグも黒の布製で、ツヤのない無地のものが基本です。
また、袷の着物は夏季になるとかなり暑く感じるため、7月と8月は風通しのよい絽の喪服を着用します。絽は透け感があり、涼しそうに見える夏用の着物です。
また、6月と9月は裏地をすべて除いた単衣仕立てを着用します。
絽や単衣の喪服を着用してもマナー違反にはなりません。
喪主の服装のマナー
葬儀の場では毛皮や革製品は「殺生」を連想させるため身に着けないようにしましょう。
また、光沢のあるものや、アクセサリー類も身に着けないことが基本ですが、結婚指輪ははずす必要はありません。
時計の着用は問題ありませんが、金色の時計など派手なものは式場に入る前にはずしておくと良いでしょう。
その他の親族は略式礼服でもよいとされています。学生の場合は制服や黒またはグレーなどの地味な服装にします。 セレモアでは貸衣装のご用意もございますので、ご相談ください。
※本項目は、講談社発刊/セレモア監修『社葬のすべて』から、一部内容を引用しております。