社葬の案内の手順
社内通達
まず、臨時役員会で決定した基本方針に基づき、事前に作成しておいた「社内緊急連絡網」を使用して、担当部署から社内各部門の責任者へ、速やかに社内通達を行います。
社内通達では、主に下記の情報を共有します。
- 基本方針の内容
- 社員参列の有無とその範囲
- 問い合わせに関する対応の統一
- 遠隔地での拝礼場所(遥拝所)の有無
特に、社外関係先に情報が広がった際には問い合わせが入りますので、この時点でどこまでの情報をどこまでの範囲の方にお伝えするのかなど、社内で統一した対応がとれるよう情報共有しておく必要があります。
社外通知
次に社外への通知ですが、ご遺族の関係先も確認しながら会社の各部署がもつ関係先(取引先)リストを持ち寄り、通知状(案内状)を作成して、発送の手配をしていきます。
香典・供花・供物を辞退する場合は、通知状(案内状)に明記します。
通知状(案内状)は、情報が公開される前にお手元に届くよう、速やかに発送する必要があります。
「通知状(案内状)送付先リスト」を事前に作成しておくことで、慌てず速やかに連絡することができます。
その際、リスト上の会社名や役職など、宛先に間違いがないかの確認も必要です。
相手の役職が変わっている場合もありますので、最新の情報をリスト化しておくことが大切です。
なお、例えば取引先へ約500通の通知状(案内状)を発送する場合、筆耕(封筒の表書き)は5日前後かかるため、迅速に文面を作成し、印刷する必要があります。
通知状(案内状)には、返信ハガキと式場の地図を同封します。
社葬の情報公開
最後に、ホームページや新聞の訃報広告などで情報公開します。
広く告知をしますので、混乱のないよう問い合わせ窓口を一本化し、正確な情報伝達のため、社内体制を整えます。
公開内容には、主に下記の項目があります。
- ご逝去された日時
- 社葬の形態(社葬、お別れの会、合同葬など)
- 日時(当日の受付時間や開始時間など)
- 会場(会場名、住所、アクセス地図など)
- 香典・供物・供花の取り扱い(受けるか、辞退するか)
- 会社名、住所、葬儀委員長名
- 喪主名(ご遺族の住所は掲載しないことが多いです)
また、新聞の訃報広告(有料)は、掲載日、新聞社、エリア、サイズを予算に応じて自由に選択できます。社葬・お別れの会実施の2週間前を目安とし、平日の朝刊に出すのが一般的です。
なお、新聞の訃報記事(無料)は、各新聞社の判断により掲載されますが、紙面枠に空きがない場合は掲載されません。
突然の訃報、万一の際に備え、できることは事前に準備をしておくことが大切です。
総務・人事・秘書の皆様が安心して対応できるよう、ぜひ実績豊富なセレモアにご相談ください。
※本項目は、講談社発刊/セレモア監修『社葬のすべて』から、一部内容を引用しております。