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社葬の知識 : 社葬・お別れの会の基礎知識

エンバーミングについて

エンバーミングについて

目次

  • 1. エンバーミングとは
  • 2. エンバーミングの心理的メリット
  • 3. エンバーミングの経済的メリット
  • 4. エンバーミングの流れ
  • 5. エンバーミングの歴史
  • 6. エンバーミングにかかる費用
  • 7. まとめ


エンバーミングとは

エンバーミングとは、ご遺体に殺菌消毒・防腐や修復を施し、生前の姿に近づける技術のことです。日本語では「ご遺体衛生保全」とも呼ばれます。エンバーミングを行うのは、専門の資格を持った「エンバーマー」です。エンバーマーは、ご遺体の消毒や殺菌を行い、一部を切開して血液などの体液を排出し、防腐剤などの保全液を体内に注入します。



エンバーミングの心理的メリット

故人とのお別れが心穏やかに

エンバーミングを施すことで、故人の生前の姿に近い状態でお別れができます。長い闘病生活や事故などで損傷が激しい場合でも、エンバーミングを行うことで元気だった頃の姿に戻すことが可能です。葬儀の日程を急ぐことなく、故人と過ごす時間を作ることができます。これにより、遺族や弔問者は心穏やかにお別れをすることができ、悲しみを少しでも和らげる効果があります。


感染症の予防

エンバーミングでは、ご遺体に消毒・殺菌を行うため、清潔な状態を保つことができます。これにより、ご遺体に接する遺族や医師、看護師への感染症を予防することができます。例として、結核やインフルエンザ、B型肝炎やC型肝炎、MRSAなどの感染予防に効果があります。エンバーミングを行うことで、体内の細菌は30分以内に滅菌され、死後硬直がありません。



エンバーミングの経済的メリット

ドライアイスの使用が不要

通常、火葬までに時間がかかる場合、ドライアイスを使用してご遺体の腐敗を防ぎますが、エンバーミングを施すことで、常温での保存が可能になります。これにより、ドライアイスの追加費用が不要となり、経済的な負担を軽減できます。ご遺体は10日から2週間ほど保たれます。


長期保存が可能

エンバーミングを行うことで、ご遺体の長期保存が可能となります。例えば、海外で亡くなったご遺体を帰国させる際にもエンバーミングが行われます。生前の姿に近い状態で日本に帰国した後、葬儀・告別式を行って火葬をすることができます。



エンバーミングの流れ

1.書類の提出

エンバーミングを行うためには、「エンバーミング依頼書(同意書)」と「死亡診断書(死体検案書)」が必要になります。


2.ご遺体の搬送

故人を安置している場所からエンバーミングを行う施設にご遺体を搬送します。


3.ご遺体の洗浄・消毒

ご遺体の状態を確認した後に、表面の洗浄や消毒を行います。


4.体内洗浄・防腐保全処置

血液や体液を排出し、体内に保全液(防腐剤など)を注入します。


5.縫合・洗浄

メスを入れた部分や損壊部分の修復を行います。


6.化粧

ご遺族の希望があれば、化粧を行います。


7.搬送

エンバーミングを行った施設から、自宅などの安置場所へ搬送します。



エンバーミングの歴史

エンバーミングの起源は古代エジプトにさかのぼります。古代エジプトでは、死者が復活するためには遺体を保存しなければならないと考えられていました。ミイラは、遺体が傷まないように保管する技術です。現在のエンバーミング技術は、ヨーロッパの解剖学者によって発展しました。アメリカでは南北戦争をきっかけにエンバーミングが広まり、現在では90%以上の人がエンバーミングを行っています。なお、イギリスやシンガポールでは約70%とされており、中国や香港、タイなどアジアの国々でも実施されています。



エンバーミングにかかる費用

あくまで目安となりますが、費用は15万円から25万円ほどとなります。なお、納棺前に故人の体を洗い清める湯灌の料金は8万円から10万円程度です。また、安置施設の利用料は1日2~3万円程度で、ドライアイスの費用は1日1~2万円ほどとなります。



まとめ

エンバーミングは、故人の生前の姿に近づけることで、遺族や弔問者が心穏やかにお別れをするための重要な技術です。また、感染症の予防や経済的な負担の軽減といったメリットもあります。エンバーミングを行うことで、故人との最後の時間を大切に過ごすことができるでしょう。セレモアでは、エンバーミングのサービスを提供しておりますので、ご相談ください。

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